最高裁判所第二小法廷 昭和52年(あ)665号 決定
右吹原弘宣に対する詐欺、商法違反、私文書偽造、同行使、有価証券偽造、同行使、森脇将光に対する詐欺、私文書偽造、同行使、恐喝未遂、賍物故買、法人税法違反、出資の受入、預り金及び金利等の取締等に関する法律違反、大橋富重に対する横領、詐欺、株式会社森脇文庫に対する法人税法違反、出資の受入、預り金及び金利等の取締等に関する法律違反各被告事件について、昭和五一年一〇月二二日東京高等裁判所が言い渡した判決に対し、検察官及び各被告人から上告の申立があったので、当裁判所は、次のとおり決定する。
主文
本件各上告を棄却する。
理由
検察官の上告趣意について
所論は、判例違反をいう点もあるが、実質はすべて事実誤認、単なる法令違反の主張であって、いずれも刑訴法四〇五条の上告理由にあたらない。
被告人吹原弘宣の弁護人斉藤悠輔の上告趣意について
所論は、事実誤認、単なる法令違反の主張であって、刑訴法四〇五条の上告理由にあたらない。
被告人吹原弘宣の弁護人仁科恒彦、同長谷川成二、同山田鷹之助、同高木一、同田口俊夫の上告趣意について
所論のうち、憲法三一条、三七条一項・二項違反をいう点の実質は単なる法令違反の主張であり、その余は、事実誤認、単なる法令違反及び量刑不当の主張であって、いずれも刑訴法四〇五条の上告理由にあたらない。
被告人吹原弘宣の弁護人田口俊夫の上告趣意について
所論は、事実誤認の主張であって、刑訴法四〇五条の上告理由にあたらない。
被告人森脇将光の弁護人伊達秋雄、同大山忠市、同三宅陽、同鳥越溥の上告趣意(同弁護人らの昭和五三年六月三〇日提出にかかる上告趣意補充書に記載されたものを含む。)について
所論のうち、憲法三一条、三二条違反をいう点の実質は単なる法令違反の主張であり、その余は、判例違反をいう点を含め、実質はすべて事実誤認、単なる法令違反の主張であって、いずれも刑訴法四〇五条の上告理由にあたらない。
被告人大橋富重の弁護人向江璋悦、同佐藤成雄、同安西義明、同多田武、同布施誠司の上告趣意について
所論のうち、上告趣意第一点ないし第三点は、憲法三一条、三七条、憲法前文、一一条違反をいう点もあるが、実質はすべて単なる法令違反の主張であり、上告趣意第四点は、憲法前文、三一条違反をいうが、原判決に対する具体的な論難を含まない違憲の主張にすぎず、上告趣意第五点のうち、憲法三八条二項違反をいう点は、被告人大橋富重の検察官に対する供述調書の任意性を肯認した原審の判断は相当であるから、所論は前提を欠き、その余は、単なる法令違反、事実誤認及び量刑不当の主張であって、いずれも刑訴法四〇五条の上告理由にあたらない。
被告会社森脇文庫の弁護人伊達秋雄、同大山忠市、同三宅陽、同鳥越溥の上告趣意(同弁護人らの昭和五三年六月三〇日提出にかかる上告趣意補充書に記載されたものを含む。)について
所論は、判例違反をいう点もあるが、実質はすべて事実誤認、単なる法令違反の主張であって、いずれも刑訴法四〇五条の上告理由にあたらない。
なお、検察官及び各弁護人の所論にかんがみ、職権により記録等を調査するも、刑訴法四一一条を適用すべきものとは認められない。
よって、同法四一四条、三八六条一項三号により、裁判官全員一致の意見で、主文のとおり決定する。
(裁判長裁判官 栗本一夫 裁判官 木下忠良 裁判官 宮崎梧一)